【男女で違う?】離婚理由ランキングを紹介!バツイチと付き合うなら確認すべき理由とは
- どんな理由で離婚する人が多い?
- 婚活で知り合った相手がバツイチだったら理由は確認すべき?
- 浮気やDVで離婚した人と結婚しても大丈夫?
3組に1組が離婚するといわれる現代では、好きになった人や婚活で出会った相手がバツイチということは珍しくありません。
その場合、気になるのが離婚理由ではないでしょうか。離婚理由によっては、結婚を慎重に考えた方がよい場合もあります。
そこで今回は、どのような理由で離婚する人が多いのか、ランキング形式でご紹介します。男女別のランキングもご紹介するので、最後までご覧ください。
浮気やDVは繰り返す可能性もあるため注意が必要です。
離婚理由ランキング【男女総合】
令和5年の「司法統計年報」を参考に、男女別の離婚理由をランキング形式でご紹介します。
順位 | 離婚理由 | 総数 | 男性 | 女性 |
1位 | 性格が合わない | 24,938 | 9,103 | 15,835 |
2位 | 精神的に虐待する | 14,133 | 3,252 | 10,881 |
3位 | 生活費を渡さない | 12,778 | 738 | 12,040 |
4位 | 暴力をふるう | 9,031 | 1,320 | 7,711 |
5位 | その他 | 8,216 | 3,242 | 4,974 |
6位 | 異性関係 | 7,179 | 1,817 | 5,362 |
7位 | 浪費する | 5,298 | 1,748 | 3,550 |
8位 | 性的不調和 | 4,234 | 1,592 | 2,642 |
9位 | 家族親族と折り合いが悪い | 4,000 | 1,668 | 2,332 |
10位 | 家庭を捨てて省みない | 3,257 | 720 | 2,537 |
11位 | 酒を飲みすぎる | 2,770 | 376 | 2,394 |
12位 | 同居に応じない | 1,937 | 1,338 | 599 |
13位 | 病気 | 1,264 | 592 | 672 |
【参考】令和5年 司法統計年報「婚姻関係事件数ー申立ての動機別申立人別ー全家庭裁判所」
なお、離婚理由(申立ての動機)は、主なものを3個まで挙げる方法で調査し、重複集計されたものです。
離婚理由を1位から順番に見ていきましょう。
【第1位】性格が合わない(男性:第1位、女性:第1位)
離婚理由で最も多いのは、男性・女性ともに「性格が合わない」です。結婚前に相手の性格が分かったような気がしても、一緒に住むようになると性格や価値観の違いに気づいて違和感を持つことは少なくありません。
たとえば几帳面な性格の人は、相手の「片づけない」「脱いだら脱ぎっぱなし」などが許せないかもしれません。我慢していたらストレスがたまりますが、注意すれば口論になることも。
徐々に不満が溜まっていくケースも
結婚生活が長くなるにつれて会話が少なくなってきたり、一緒に楽しめることがなくなったりして、性格や価値観の不一致を感じてしまうこともあるでしょう。
出産・育児・子どもの教育・介護などをきっかけに、性格が合わないと感じ始めることもあります。
【第2位】精神的に虐待する(男性:第2位、女性:第3位)
第2位は精神的な虐待で、男性の離婚理由の2位、女性の3位となっています。
精神的な虐待は「モラハラ」とも呼ばれるもので、近年増えている離婚理由です。身体的な暴力はないものの、言葉や態度で相手を傷つけ、支配しようとするものです。
具体的には以下のようなことが挙げられます。
- 言葉の暴力
- 無視する
- 行動を制限する
- 監視する
以前は夫から妻へのモラハラが多かったものの、最近は妻から夫へのモラハラも増えているといわれています。そのためか、男性の離婚理由では「性格が合わない」に次ぐ2位です。
モラハラは周りから気づかれにくい
精神的な虐待は目に見える怪我をしないため、身体的な虐待のように周りから気づかれることが少ないです。夫や妻のモラハラに悩む人は、精神的に追い詰められて心身が病んでしまいます。
【第3位】生活費を渡さない(男性:第10位、女性:第2位)
第3位の「生活費を渡さない」は、主に女性側の離婚理由に多く見られます。生活費を渡してくれず、生活が苦しい場合は「経済的DV」に該当します。
また、生活費を渡さない以外にも、夫が完全に家計を管理して妻に自由にお金を使わせないケースや、「俺が養ってやってる」とお金に関する暴言で妻を苦しめるケースもあります。
自分が稼いだお金は自分で使って当然と考える人もいるかもしれません。しかし、民法では夫婦が互いに協力して扶助しなければいけないと定めています。
近年は男性側からの離婚理由にも
一方、女性ほど多くはありませんが、男性側からの離婚理由にも「生活費を渡さない」は挙げられています。近年は共働きが一般的であることもあって、妻の稼いだお金を生活費に入れないと、生活が立ち行かなくなることもあるでしょう。
妻が自分の給料を生活費に入れず、自分のためだけに使っていたり、妻が家計を管理して夫には十分な小遣いや生活費を渡さないようなケースが考えられます。
【第4位】暴力をふるう(男性:第9位、女性:第4位)
第4位は「暴力をふるう」です。DV(ドメスティック・バイオレンス)には複数の種類がありますが、その中でも「叩く」「殴る」「蹴る」「髪を引っ張る」「物を投げつける」などの身体的な暴力は、女性の離婚理由の上位に入ります。
家庭内で暴力をふるわれるようになれば命に関わるため、結婚生活を続けることはできません。
身体的な暴力の多くは夫から妻への暴力ですが、近年は妻からの暴力に悩む男性も増えています。
【第5位】その他(男性:第3位、女性:第6位)
第5位は「その他」です。離婚を申し立てる際の動機は「その他」を含めて13個あり、その中から主なものを3個まで選択して申告するようになっています。他の12個に当てはまらない場合は「その他」ということになります。
「その他」の選択率は男性が圧倒的に多い
その他は男性の離婚理由3位に入っており、女性に比べて男性の方が12個の選択肢に該当しない不満を配偶者に対して抱いていることがわかります。
【第6位】異性関係(男性:第4位、女性:第5位)
第6位は「異性関係」です。異性関係は男性が4位、女性が5位なので、どちらも離婚理由の上位に入っています。異性関係といえば、主に配偶者の浮気・不倫が原因ですが、異性との交友関係に関して価値観が合わず、離婚に至るケースもあります。
たとえば結婚しても異性の友人と遊びたい人もいれば、自分以外の異性と配偶者が遊びに行くことに納得できない人もいるものです。異性との関わりについて考え方が異なれば、結婚生活の破綻につながるケースもあります。
【第7位】浪費する(男性:第5位、女性:第7位)
第7位は「浪費する」です。妻や夫の浪費が離婚につながることもあります。自分の稼いだ給料で配偶者が頻繁に高額な買い物をしたり、生活費を使い込まれたりすると、結婚生活を継続するのは難しいと思うようになるでしょう。
浪費の度合いはさまざまですが、生活に支障をきたし、借金しなくてはいけなくなるほどの浪費であれば、離婚を考える理由になることが十分考えられます。
浪費は裁判で離婚事由になるのか?
離婚裁判になった場合、金銭感覚が合わない程度では認められない可能性が高いですが、配偶者の浪費によって家計が破綻した場合、法定離婚事由の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に認められる可能性があります。
【第8位】性的不調和(男性:第7位、女性:第8位)
性的不調和(性の不一致)とは、性交渉の拒否(セックスレス)や、身体的な問題で性交渉できない、高頻度の性交要求など、夫婦間の性生活がうまくいかないことです。
性的に満足できないことが、夫婦関係の破綻につながることがあります。
性的不調和は子どもを授かることにも関わるため、男女とも上位ではないものの、離婚理由の第8位に入っています。
【第9位】家族親族と折り合いが悪い(男性:第6位、女性:第11位)
第9位の「家族親族と折り合いが悪い」は、男性の離婚理由の第6位、女性の第11位です。
嫁姑問題や義両親との同居、育児への口出しなどに悩む女性も多いため、男性の方が離婚理由の上位であることを意外に思う方も多いでしょう。
実際は、妻に対して「自分の家族との付き合い方が悪い」と不満を持っている男性も多いようです。妻と両親の関係がこじれた場合、両親のために離婚を決める男性もいます。
【第10位】家族を捨てて省みない(男性:第11位、女性:第9位)
第10位は「家族を捨てて省みない」です。自己中心的で、家族のために責任を果たさないことなどが該当します。
具体的には「趣味や友人との遊びを優先して家にほとんど帰らない」「育児や子供の教育にまったく関わらない」などが挙げられます。
また、妻が専業主婦なのに料理や掃除など家事をせず、夫が我慢できずに離婚を決意するケースも。
どの程度で離婚事由になる?
2人の合意があれば離婚できますが、合意がなく裁判で争う場合、上記のような理由での離婚は難しいです。
ただし「仕事が忙しいと言っていたが実は不倫していた」「趣味にお金をつぎこみすぎて借金まで作ってしまった」などの場合は、民法で定められている離婚事由に該当するとして離婚できる可能性があります。
【第11位】酒を飲みすぎる(男性:第13位、女性:第10位)
第11位の「酒を飲みすぎる」は、男性より女性が多く挙げている離婚理由です。男性の場合はランキングの最下位となっています。
話し合いで双方が合意せず、裁判になった場合、単に飲酒量が多いだけでは離婚は認められません。
しかし「酒癖が悪く酔うと暴力をふるう」「お酒を飲んでばかりで仕事しない」「酒代にお金を使って生活費を渡さない」など、婚姻関係が破綻していて法定離婚事由に該当する場合は離婚が認められる可能性があります。
【第12位】同居に応じない(男性:第8位、女性:第13位)
第12位の「同居に応じない」は女性が挙げた理由の最下位ですが、男性の場合は8位です。
夫婦は同居が義務
民法第752条に「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定められているように、夫婦には同居義務があります。
正当な理由もなく一方的に家を出ると、同居義務違反となります。
【第13位】病気(男性:第12位、女性:第12位)
「その他」を含む13個の離婚理由の中で、最下位は「病気」です。
重い病気を患った配偶者の闘病生活を支えるのが困難、または自分の病気のせいで配偶者に迷惑をかけたくないといった理由で離婚を決意するケースがあります。
男性の離婚理由TOP5
離婚理由は男女によって共通する部分もあれば、異なる部分もあります。男性と女性では離婚理由がどのように違うのか確認してみましょう。まずは男性の離婚理由TOP5をご紹介します。
順位 | 離婚理由 |
第1位 | 性格が合わない |
第2位 | 精神的に虐待する |
第3位 | その他 |
第4位 | 異性関係 |
第5位 | 浪費する |
男性の離婚理由のトップは「性格が合わない」で、女性の第1位の理由と同じです。
一方、第2位の「精神的に虐待する」、第4位の「異性関係」、第5位の「浪費する」は、いずれも女性に比べて上位にランクインしています。
精神的な虐待はDVの一種でもあり、近年離婚理由として増加傾向です。
妻から夫へのモラハラは「給料が安いと侮辱する」「容姿や学歴をバカにする」「思い通りにならないと激高する」「話しかけても無視する」などが代表的です。
女性の離婚理由TOP5
続いて、女性の離婚理由TOP5を見ていきましょう。
順位 | 離婚理由 |
第1位 | 性格が合わない |
第2位 | 生活費を渡さない |
第3位 | 精神的に虐待する |
第4位 | 暴力をふるう |
第5位 | 異性関係 |
女性の離婚理由1位は、男性と同じく「性格が合わない」です。性格が合わないと一緒に暮らすことが大きなストレスとなります。
一方、第2位の「生活費を渡さない」(男性は第10位)と第4位の「暴力をふるう」(男性は第9位)は、男性に比べてかなり上位に入っています。
第2位の「生活費を渡さない」は経済的なDV、第3位の「精神的に虐待する」は精神的なDV、第4位の「暴力をふるう」は身体的なDVです。女性の場合は第2位から第4位までDVに関係しています。
婚活で出会った人に離婚理由を聞いた方がいい?
婚活で出会った人がバツイチだった場合、どんな理由で離婚したのか気になるものです。
結婚を前向きに考えるのであれば、離婚した理由は聞いておきましょう。
離婚理由は早めに聞いておこう
相手の離婚理由が気になっても、自分からは聞きづらい人もいるでしょう。離婚理由を聞きにくいのは「相手にとって辛い経験だから」「傷つけてしまいそうだから」などの思いがあるからです。
また、ある程度2人の関係性を築いてから聞くべきと思う人もいるのではないでしょうか。
しかし、お付き合いが長くなるとかえって聞きにくくなる場合もあります。
後悔しないためにも、早めに聞いておくと安心です。ただし、相手の心情に配慮することは忘れないようにしましょう。
気を付けた方がよい離婚理由は?
一度結婚に失敗した経験があっても、離婚を通して学びを得られた人は、その反省を次の結婚生活で活かせます。
相手に離婚歴があっても、幸せな結婚生活を手に入れたご夫婦はたくさんいらっしゃいます。しかし、離婚理由の中には、以下のように気を付けた方がよいものもあります。
- 浮気
- DV
- ギャンブルによる借金
繰り返す可能性が高いものには注意
「もう絶対しない」と言いながら、浮気・不倫を繰り返す人もいます。DV気質がある人と結婚すれば、壮絶な被害に遭う可能性があります。ギャンブル依存症の場合、自分の意思で簡単にやめられません。
相手の離婚理由によっては、結婚して幸せになれるのか、慎重に見極める必要があります。
離婚理由が嘘の場合も!見抜き方は?
自分の不倫やDVが原因で離婚した人は、婚活で出会った相手に本当の離婚理由を言わない可能性もあります。「自分のDVが原因で離婚した」と言えば、婚活で不利になるのは確実です。
優しそうな人がDVの加害者になったり、まじめそうな人が不倫したりする場合もあるため、理由が嘘であると見抜くのは困難です。
離婚は双方に原因がある場合が多い
離婚した理由をすべて元配偶者のせいにして、自分を正当化しようとする人には注意が必要です。元配偶者の悪口を言う人にも注意しておきましょう。
離婚にいたるのは、双方に原因がある場合が多いです。たとえ離婚の原因が相手にあったとしても「自分にもっとできることはなかっただろうか」と考えられる人の方が信頼できます。
また「飲食店のスタッフに横柄な口のきき方をする」「急に怒り出すことがある」「待ち合わせに遅刻しても言い訳ばかり」など、普段の言動から乱暴な面や不誠実な面が見られるかもしれません。
相手のことをよく見て、信頼できる人なのかしっかり見極めましょう。
バツイチと付き合うなら離婚理由は把握しておくべき
今回は、離婚理由をランキング形式でご紹介しました。
離婚理由は男性・女性ともに「性格の不一致」が第1位です。結婚前は相性の良さを疑わなくても、一緒に暮らすようになれば性格や価値観の違いが気になるようになってくることもあるものです。
その結果、結婚生活が破綻してしまうケースもあれば、お互いの幸せのために前向きな選択として離婚を選ぶケースもあります。
婚活で出会った人がバツイチだった場合、相手の方から離婚理由を話してくれなければ、自分から聞くのは勇気がいる場合もあるでしょう。
しかし、離婚理由の中にはDVや浮気など、不安な気持ちにさせられる理由もあるものです。
お相手との結婚を前向きに考えるなら、できるだけ早い時期にタイミングを見計らって、離婚理由を聞いておくことをおすすめします。